2022年7月22日金曜日

供養

なんて、まるで意味ない、 供養なんてせんでも、自分が誠実に生きていたら、 先祖は守護霊となり、守ってくれる!もちろん、神も宇宙も守ってくれる。●誠実に生きていたなら、、の 話。→かわいらしい子だったのに、あんな事件を起こすなんて信じられません」  そう話すのは、旧統一教会(現、世界平和統一家庭連合)の元信者の女性だ。  「かわいらしい子」と表現したのは、安倍元首相を銃撃し、逮捕された山上容疑者のことだ。  この元信者の女性は、山上容疑者の母親が30年近く前から旧統一教会に傾倒し、多額の寄付をしていたことを覚えており、当初は旧統一教会側も母親を大事にしていた印象があったという。 「統一教会は、山上容疑者の母親が入信したときに家系図を書かせ、預金通帳も供養するからとチェックして、こと細かに事情を聴いて資産状況を知っていたからです。山上容疑者の祖父が亡くなると、相続人の一人が母親であることをすでに知っていたようです。お母さまに、山上容疑者の祖父が亡くなる前に大阪府内の家を売却させて、法外な2千万円を寄付させていました。その時は、統一教会の幹部もすごくうれしそうな表情で、『神の祝福がある』というような話を信者の前でしていました。お母さまも『祝福があるはず。とてもうれしい』と話していました」  そして、山上容疑者の祖父が死亡すると、母親はすぐに、経営していた奈良市内の建設会社の不動産も売却した。 「三つの物件で1億円近くを寄付されていました。また、祖父の会社のお金も出していたようです。お母さまは統一教会の狙い通り、ほとんどを寄付して、その結果破産しました」  山上容疑者の祖父が大阪府に所有していた家の不動産登記簿を調べると、1998年8月に売却されていた。周辺の不動産評価から、2千万円前後だったとみられる。そして2002年には破産しており、元信者の女性の証言と符合する。  女性によると、山上容疑者の母親は熱心な信者だったという。山上容疑者の父親が自殺し、祖母も早くして亡くなった。不幸が続き、母親の不安や悩みに旧統一教会が付け入ったという見方だ。 「山上容疑者本人を見たのは、お母さまに誘われてご自宅にうかがった時です。『長男(山上容疑者の兄)は体が弱くて大変なの。けどこの子は元気いっぱいです。私が(統一教会を)信仰しているおかげです』とうれしそうに語っていました。山上容疑者が高学年だったかな。あいさつもしっかりしていて、はきはきした感じで。あんな事件を起こすなんて夢にも……」  女性はそう振り返った。さらに、自宅内に置いてあった統一教会関連の商品を見て驚いたという。 「一戸建てのご自宅には、統一教会のつぼだけで三つか四つはありました。他にも数珠、印鑑、多宝塔に、1冊何百万円という本などが山のように。時の宴ペンダント、ぶどうの実ペンダントなど1個何百万円もするようなものも並んでいました。私はお金に余裕がなく、活動で教団に尽くしてたので、(山上容疑者の家は)すごいお金持ちなんだなと思いました。お母さまは『統一教会の教えを守って、ご先祖様を供養したい』と話していました」  そのころ、旧統一教会は霊感商法が社会問題化し、歌手の桜田淳子さんら著名人が韓国での合同結婚式に参加したことが、大きな騒ぎになった。  そのなかでも、旧統一教会は全国にある支部に毎月、「ノルマ」として寄付集めを競わせていたという。 「私の知る限りですが、支部には毎月、寄付の目標があります。例えば『今月は1千万円の寄付を目標に』と幹部が押し付けます。しかし簡単に達する金額ではありません。幹部は資産があるお母さまを頼るのです。それが幹部の出世につながる。お母さまは、最後、統一教会に言われて消費者金融にまで手を出して破産したと聞きました。それでも信仰を続けました。だけど統一教会は、お金がないと思ったのか冷たくしていました」  全国霊感商法対策弁護士連絡会の加納雄二弁護士は、 「統一教会の収入のうち、7割が日本からで、寄付、霊感商法、合同結婚式の参加費用関連などで占められているようです。寄付のノルマを課し、信者や支部の責任者としてはやしたて、より多くのカネを集めようとしていた。それは、統一教会がダミー会社を設立して、セミナーを開催し、高麗人参などの健康食品や家系図などを販売する手法とも同じです。ダミー会社が違法な販売で、刑事事件となり有罪判決となった例もある」  と説明する。  山上容疑者の母親は、統一教会の聖地とされる韓国・清平(ちょんぴょん)の教団施設で、40日間続けて行われる「HJ天宙天寶修錬苑」に何度も参加していたという。修行の内容は、ヨガやビデオの視聴、講座、祈とうなど。1回につき、渡航費を含めて100万円近くの費用がかかるそうだ。  元信者の女性が話す。 「修練会に行くというのは、修行のようなものです。多額のお金がかかり、40日と長いのでそう簡単に参加できません。信者が修行に行くというのは、支部の幹部にとっても統一教会本部へのアピールになります。お母さまは病気がちの長男を連れて親子で参加していたこともあります。『ご先祖様も安心され、長男の病気も治るはず』と言っていました」  一方で、元信者の女性は統一教会への不信感が募っていったという。  あまりに頻繁に寄付やつぼの購入などを要求され、出す人が優遇されて、出せない人は幹部からつるし上げられる。元信者の女性は、家族から「絶縁する」と言われ、周囲からの説得もあり、脱会を決意する。入信してから7、8年ほどした時だ。 「山上容疑者のお母さまからは『一緒に続けましょう』と何度も説得されました。私が脱会の決意をしたのはお母さまの破産も一つのきっかけでした。それまでお母さまを大事にしていた支部も、『金の切れ目が縁の切れ目』とばかりに、粗末に扱うようになりました。また、お母さまの親族が統一教会に入信していなかったことに幹部は『信仰が足りない』なとど叱責(しっせき)していました。今思えば、お母さまの親族が安定した仕事についておられたようで、統一教会はさらなる寄付がほしいと考えていたようです。幹部の言うことは絶対の統一教会。お母さまはいくら叱責されても、グッとこらえていました」  加納弁護士によれば、 「統一教会は、信者の家族、親族を入信させて親子何代と続けて、寄付させて、カネもうけの道具にする。そういう集金の構図をすでに完成させてします。だから、信者になると家族、親族を絶対に入信させようとするのです。ゆえに統一教会2世、3世が苦境に立たされている」  と指摘する。  このように指摘される寄付について、世界平和統一家庭連合の広報部に問い合わせた。  ノルマのようなものがあったかどうかについては、 「ノルマはないです。2009年以前は、ノルマではないが、教会長によっては行き過ぎた献金指導がありました。その代表的な例として、『家土地売って、財布を置いていけ』というのもありました。教会長は罷免(ひめん)になりましたが、そういったことも含めて反省があり、09年にうちの法人の会長が謝罪し、離職しました。その後、コンプライアンス宣言をして、法令順守を掲げ、鋭意体制を見直しながら、より良い教会づくりに努力しています。今はそういったものはありません」  と回答した。韓国・清平の教団施設の件については、 「『清平40日修練会』といいます。修行の内容は、ヨガ、ビデオの視聴、講座、祈祷のほか、奉仕活動、原理講義の受講、奉読などです。コロナ禍になって、韓国では集団での集まりが規制されたので、この2年間くらいは日本からの参加者はいません。韓国でも修練会はストップしています。(山上容疑者の)母親が参加していたかどうかは把握していません。母親と連絡もとれていません。奈良家庭教会も、脅迫のような電話がかかってきたため封鎖しており、確認が難しい状況にあります」  と説明。参加費が100万円かかるという点については、 「渡航費も含めて100万円はかかりません。時期によっては渡航費が高くなりますが、修練会費だけでいえば、寝食も含めておそらく40万円くらい。韓国のホームページでは修練会費は70万ウォンと記載があるので、今なら7万円程度です。正確には調べてみないとわかりません」  と話した。  また、信者の家族、親族を入信させて親子何代と続けて寄付させるという指摘については、 「信者の家族や親族、友人知人を入信させていくのは、氏族伝道といいます。かつては訪問伝道、街頭伝道が主流でしたが、09年以降は氏族伝道になりました。宗教法人なので一番大事なのは布教。信者が増えないと話にならない。信者が増えると、月々の『11条献金』(月収の十分の一程度の寄付)が増えます。人が増えると献金が増えて、教会の運営も盤石になります。とにかく布教が一番になります。09年以前も、家族や友人などへの伝道はやっていました。ただ、氏族伝道という言い方はしていなかったと思います」  と話した。

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