2022年7月22日金曜日

養子に

なって遺産ぶんどり、、か。統一教会なら、やりそうやな→韓国に行ったAさんは脱会を決意する。  「『先祖解怨式』には『役事』と言われる儀式があるのですが、これは身体から悪霊を出すためと称して、自分の身体をひたすら叩き続けるものだったのです。自分の手が届かないところは、周囲の人に叩いてもらう。日本人の悪い血や霊を外に出すために必要だとして、1日に70分間を何セットもやります。私はこんなことをする教団はおかしいと思って、帰国後、統一教会の正体を調べ始めました」  統一教会は献金について本誌の取材に、  「献金とは、信徒が神に対する信仰と感謝に基づいて自主的に捧げるものであり、『献金の強要』や『献金ノルマ』などは一切ありません」(広報部)  と回答する。  これに反論するのは、全国霊感商法対策弁護士連絡会代表世話人の山口広弁護士だ。  「韓国の本部から、今年の日本の献金目標は何億円だという指令が出されます。日本の統一教会にしてみれば、神様が言っていることと同じ重みがあるのですから、絶対に実現しないといけない。表向きは任意ですが、実態は強制的に献金を要求するわけです。  最近は認知症を疑われるような高齢者が被害に遭うケースが増えています。とくに一人暮らしで一軒家に住んでいる女性が狙われやすい。息子が結婚できないとか、娘の家庭がうまくいっていないなどの悩みにつけ込んで、先祖の怨みを解く必要があると説得し、おカネを巻き上げる。  直近では、統一教会の信者が子供のいない高齢者の『養子』になり、財産を相続しようとするケースもありました。被害者の死後に判明する場合もあり、正式な遺言として認められると、無効にするのは難しい」 居場所を失った日本人妻  統一教会が信者から徴収した多額の献金は、その多くが海外へ送られるという。前出の元教会責任者のBさんが言う。  「韓国において、日本の統一教会は、おカネで貢献する団体という位置づけです。日本の信者から捧げられた献金は、韓国や米国にある関連企業の資金になったり、ブラジルなど各地の土地の購入資金になったりします。そして、文鮮明一族や取り巻きが豪奢な生活をするためにも使われます」  一方的に結婚相手を決められる「合同結婚式」による被害も報告されている。脱会者のCさんがこう話す。  「私の友人は'80年代後半の合同結婚式で韓国人の信者と結婚し、韓国の農村での生活を強いられました。当時の統一教会は、農村の結婚相談所のような存在だったのです。統一教会に入信すれば、日本人の働き者の妻がもらえるとされ、実際に私の友人は嫁いでいきました。親の反対を押し切って結婚をしたため、家族からは縁を切られて、父親の葬式にも呼ばれなかったそうです」  さらに、今回の事件で、統一教会の日本人妻は韓国での居場所も失いつつあるという。  Cさんが続ける。  「韓国でも、安倍(晋三)さんを銃撃した犯人の親は統一教会と報じられていて、韓国にいる日本人信者は孤立しています。韓国の農村に好んで嫁いでくる日本人女性はほとんどいませんから、地域のコミュニティにおいて日本人妻が統一教会の信者ということは周知の事実なのです。そもそも統一教会は韓国でも人権を軽視する危険な宗教団体として白い目で見られており、その傾向に拍車がかかりました。  友人からは、『韓国では周りに理解してくれる人がおらず、日本には帰る場所がない。いったいどうしたらいいのかわからない』と、泣きながら電話がかかってきました」 「宗教法人格の剥奪」が怖い  今回、改めて浮き彫りになった統一教会の実態。今後、教団が反省し、それが改善されるのか。前出のBさんは「ありえない」と話す。  「統一教会はこういう事件がおきたら、より結束していきます。前に霊感商法が問題になったときもそうでした。これは神が教団に与えた試練だから、もっと頑張らないといけないといって、内にこもっていくのです。統一教会が最も恐れているのは、宗教法人格が剥奪されること。そうならないために、あの手この手で保身を図るはずです」  すでに、そのような動きはある。前出のAさんがこう言う。  「私の母はまだ信者ですが、教えを信じているかというとそうではないと言います。ただ、長年一緒に活動をしてきた仲間がいるので、教団から離れられないだけだそうです。ですが、そんな母でさえ、今回の安倍さんの事件のことでひどく憔悴しています。事件後、信者たちはたびたび集会を開き、自分たちの組織が悪いわけではないと、情報を遮断してマインドコントロールを強化している状況だと思います。  韓国の清平でも幹部集会が開かれたようです。今後、どうするかの対策が講じられ、信者に対して事件は信仰と無関係だとする教育が植え付けられていくでしょう」  全国霊感商法対策弁護士連絡会によれば、統一教会による被害総額は34年間で1237億円に上り、「これだけ長期間かつ大規模に問題となったカルト教団は他にない」という。  はたして、統一教会に司直のメスが入る日は来るのだろうか。  「週刊現代」2022年7月23・30日号より

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