2022年7月30日土曜日

旧統一教会による金銭トラブルは現在も昔ほどではないが続いている。1987年から2021年までの間に被害は34,537件、1,237億円。うち2021年だけでも47件の被害が報告され被害額は3億3153円に及ぶ。 旧統一教会が多額の献金を集める時の基本的な考え方に「先祖解怨(せんぞかいおん)」という言葉がある。信者の先祖を何代もさかのぼり献金によって恨みを解くというものだ。教団が信者に長い時間をかけて行う献金させるための説教を被害者の救済を30年以上続けてきた山口弁護士が教団側の人間の語り口を演じてくれた。少し長いがお読みください。 全国霊感商法対策弁護士連絡会 山口広弁護士 「あなたはお父さんお母さんの愛の結晶として生まれました。お父さんお母さんもそのお父さんお母さんから生まれました。私たちのご先祖は扇のように広がり、沢山のご先祖の中から今あなたがいる。では、そのご先祖たちの行いと私たちのこれからの運勢はどうなるのか・・・。人のために生きていい人生を歩んだご先祖が沢山いる方は幸せに恵まれる。財産や様々な幸運に恵まれる。しかしながら自分のために生きてしまった悪霊がご先祖に沢山いる方々は色々な不幸に見舞われることが多いといわれています。私たちは、十月十日お母さんのお腹にいる時は、地上生活の準備期間です。そして地上生活の80年間は肉体と心があります。心と体が一緒になって育っていくわけです。そして死ぬとどうなるか、肉体は土に還りますが、心は、これを霊人体と言いますが、心の体が永遠に霊界で生活していくんです。肉体は80年で滅びるが、霊界は永遠なんです。霊界は3層に分かれています。一つは天国。これは義人聖人が入る世界。次に中間霊界、為に生きた人が入る世界です。では私たちのご先祖が、例えば財産の怨念、色情の怨念、あるいは殺傷の怨念、これを抱えて亡くなった方々はどうなるかというと、永遠に地獄の蓋の下で苦しみ続けるんです。その永遠に苦しんでいるご先祖たちは「助けてくれ」と地上の私たちに合図を送る・・・」 と説教は延々と続き、じゃぁどうしたらいいのかというと、「お祈りをしてきます」。様々な先生がお祈りから戻って、何を言うかと思うと「4500万・3500万・2100万、この3つの数字から何を選びますか?」つまりあなたの真心を持っている財産の中から天に捧げてください。それでご先祖さまが救えるんです・・・となるという。 ここで救う先祖とは7代前まで遡る。7代前までのご先祖の解怨をする。この「先祖解怨」が旧統一教会の献金システムになっている。「怨みを解いてあげる」というのも旧統一教会の手口のキーワードなのだが、驚くのは、世界の旧統一教会のすべての献金の7割から8割近くが日本人の信者からのものだという。これは単に日本人に熱心な信者が多いとか、経済力があるということではない。 実は、旧統一教会の“正体”ともいうべき事実がそこにあった。

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