2015年5月11日月曜日

チワワ「モカ」の門出

 ↓4月9日のラテとモカ

↓4月16日のラテとモカ


↓姑さんが「畑の大根を処分する」というので、もらって小型わんこたちに・・
生の拍子切り大根を食べるラテ(ラテは野菜食べませんでしたが、モカがおいしそうに食べるのを見て食べ始めました)


 ↓モカ(皿から床に落として1本ずつ食べます)


4月26日の朝4時にモカをみた時はいつもと変わらず眠っていました
(この頃も最近もそうですが、夜中から朝の冷え込みが激しいのでそういう時はストーブかファンヒーターをつけていました)

が、朝5時(いつもわたしが起きる時間)にみた時に、寝ていたモカの呼吸がとても大きくて
早くなっていました

その5日ほど前に、朝モカが起きた瞬間に急にフラッとしたけれど、抱っこするとすぐに回復したことがありました

モカは昨年京都府動物愛護管理センターから引き取った時点で白内障があったので高齢とは思います

昨年12月に、咳のようなものが続くので、神戸のかかりつけ医で診てもらうと

●僧房弁閉鎖不全症の可能性

ということで薬が出ました

その時、触れないモカ(モカは、触ろうとすると噛んできそうなので)のトリミングをお願い(動物病院の2階でトリミングをしています)し、獣医師が鎮静剤をかけてトリマーがカットしていたところ、睾丸のがんが見つかり、連絡を受けてそのままガス麻酔→去勢手術にて睾丸のがんをとることをしました

その時の獣医の話では

がんが他に転移しているかどうかは微妙な段階

獣医師から「この子は鎮静剤をかけなカットできないから、今日カットしてがんがわかって手術できてよかったね」


と・・


その後、モカを娘に預かってもらい、娘にかなりなつきました

咳もおさまり元気になって、モカをうちに戻しました

モカを戻したのは、少し前に書きましたが、飼い犬ダックス「若葉」を娘の家でみてもらうため・・

若葉は猫とチワワに攻撃性があります

これまでたくさんの保護犬と相性確認してきて、犬のなかでチワワだけに攻撃をしそうになります

小さくてちょこまか動くので、犬と認識しないのかもしれません

今年13歳になった若葉の元気がなくなってきたので、先に1年前から娘にみてもらっていた飼い犬ダックス13歳「銀次郎」と一緒に世話してもらおうと思いました
(この2頭は、昨年娘の名義に登録を変えていました)

若葉も元気になってきたのですが、娘の家で無駄吠えが激しく、やはりうちで若葉をみないと無理(近所から苦情がくるかも?)と思い、若葉は娘の仕事が休みの日だけ連れて帰ってもらうことにしました)

モカはそのままうちでも元気にしていたのですが、突然呼吸が早くなり、やはり心臓か?と、、

あと、わたしが前から思っていたのは、

モカは背骨がかなり丸くなっています

こんなに丸くなってる子はこれまで初めて経験しました

その理由は、ブリーダーなど生体販売業者の無理な掛け合わせによる生まれつきの奇形もしくは
元飼い主による食べ物や環境の悪さによりなったものか?
これだけ背骨が曲がっていると、血の循環も悪くなるし内臓にもしわ寄せがくるだろうな・・

とは思っていました

でもどちらにせよ、今のモカが元気でだんだんと私たちに慣れてきていたので、
それを気に病むよりも、今後の食べ物と環境を良くすることの方が毎日生活するモカにとって大切だ
と、できるだけいい食事をあげていました


数時間でモカの呼吸が少し落ち着いたのですが、顎を上に向けているので、そうしている方が呼吸が楽なんだろうな・・と思いました

この体勢をみている娘は心配したのですが、わたしは

「モカの体調がよくないことは確かやし、今のモカを見ていると辛そうに見えるけど、モカが今持ちこたえてくれるんやったら、眠くなったら絶対に自分で楽な体勢を見つけて眠るから」




当会は現在、福知山市と神戸市に1軒ずつ、かかりつけ医があります

これまでいろんな犬猫をいろんな病院で診てもらった結果、現在おつきあいしているのはこの2軒だけ

そうなるには、さまざまなことがありました

「獣医師を信頼できなくなった」たくさんの出来事など・・・

また機会あるごとに書いて行きたいと思います

ただ、今もお願いしているこの2人の医師は、それぞれわたしが信頼できる要素をお持ちです

人間、100パーセントというものはありません


もちろんわたしもそうです

自分が100パーセントでないことをわかり、いちいち意識せずとも毎日努力をし続けることが、
良い結果を生むことにつながる

と、わたしは思います

その「努力」というのも、意識せずにやってるというのは、「努力をするのは当たり前」ということ

それは自然と日々向上することにつながると思います

その向上とは、もちろん精神的な面も大きく含みます


だから今回モカを送ったことを初めて「門出」と表現することができました


犬猫保護をやってきて、たくさんの犬猫を看取ってきて、辛く、苦しく、後悔もいっぱいで・・

その辛い苦しい後悔とは、自分自身のためのものではなく、全て犬猫のことのみです


自分が看取った子のこと、

いろんなセンターの収容犬猫情報の写真みて、助けられん子のこととか、

TVニュースで見た「徳島県動物愛護センター」で、殺処分されるために追い込まれていく犬が映ってて、パニックになる子、パニックになって他の犬を噛む子、噛まれても訳わからずとまどいながら追い込まれていく子の動画とか、

そして、自分の目では見てないけど毎日毎日日本全国のセンターや保健所で殺されていく子のことを思いながら・・

泣いて泣いて泣いて、、
結婚してからは、旦那の前で泣くこともあれば家のなかで旦那がいる時間に、別の部屋で声殺して泣いたりとか・・・

車の中で一人音楽聞き、唄いながら、ワーワー泣いたりとか

わたしが音楽聞くのは、いつも殺される犬猫思いながら
音楽聞いて泣きながら歌って

でまた自分がやるべきこと思いついたり、
「もっとやってやるぞ」・・いう感じです

昨年秋ごろから、こう思うようになりました

わたしが世話した子ら
数が多くてその子その子にとっては
たとえわたしと触れ合う時間が少ないとしても

犬猫のこと思って泣いて泣いて泣いて助けたいって思うわたしと一緒に少しでもおって

わたしがその瞬間にもしすぐそばにいられず旅立ったとしても

みんな幸せなんや


と、やっとそう思えるようになりました


モカの呼吸が整ってきて、いつものフードはまだ食べんけど
牛肉の薄切り焼いて小さく切っても食べんけど
↓いり卵(味つけなし)1個分いっきに食べてくれた
(お皿持ってあげな床に置いたらモカしんどいから)


これはいけると思ったけど、次の日は食べん
水はたっぷり自力で床に置いた皿から飲む

次の日、柔らかい缶詰類を少し食べるけど下痢
(市販の缶詰類は口当たり良くて匂い強いけど、添加物(化学物質)多いから・・)





モカはトイレシートではできんけど、弱ってきてもほとんどの場合寝床以外に動いておしっこうんこしてた
もし寝床でしてしまっても、そのあと移動してた

福知山のかかりつけ医でこれまで犬猫でよわった子出てきたらいつも出してもらうもの↓を今回も


ヒルズAD缶/太目のシリンジ/ちっちゃくて厚みのあるビニールを看護師さんがはしっこ少し斜めに切ってくれたもの


AD缶ならシリンジの先を通ってくれます↓


シリンジの先は細いから、モカの歯のあいだから入れて、少しずつ「ごっくん」してくれる



1日、3回くらいを少しずつだけど、2日連続食べてくれたと思ったら、3日目に下痢
しかも食べた量以上

水はよく飲むけど、飲んだ量以上におしっこで水分出る

そういう時、少しの塩分糖分必要なのでポカリスエットを水で薄めてスポイドで(これも以前子猫が高熱を出した時に脱水防止と塩分糖分補給のために別の獣医師から応急処置として教えてもらったこと)

この味は皿から飲まないので、スポイドを使って少しあげます



土日には必ず娘が来て
モカの顔が変わります

↓娘が抱っこ





娘が来ない平日でも、モカが笑ってくれることはよくありました
↓モカ、弱ってきても嬉しそうな顔してくれます
こんなに弱ってきてるのに、こんなに笑ってくれる子は初めてです

このころは、鶏肉を炊いてそのスープだけをスポイドですこーしずつ、モカが負担にならない程度にあげました





↓以前に寄附でもらってた中綿も側地も綿素材のお昼寝ぶとんと、保護活動する前にこだわって自分や娘のために買ってた中綿オーガニックコットン、側地 綿素材の掛布団をふんわりと、重くないようにモカにかぶせて・・うちにいる時は、娘の古いTシャツを敷いて匂いで少しでもモカが安心してくれるように

寝ているモカの口から臭いのする液体が少し流れてきたり、うんちをしてしまったりおしっこをしてしまっても、トイレシートは敷きませんでした

しんどいモカがトイレシートの化学物質によって、もっとしんどく感じてしまうと思うので
敷物を取り換えて洗えばいいので











「この子は娘と一緒にいるべき子や」
と思いましたが

京都府立の学校教員2年目の娘は帰宅時間が遅い
娘宅までは車で15分でわたしもしょっちゅう世話にに行くけど、娘は

「もし誰もおらん時にモカが死んだらモカが可哀そう」

わたしは
「わたしもそう思う
だから休みの日は〇〇〇の家でみてあげて
モカ、安心するし喜ぶから」

そして連休のあいだ、モカは娘宅で過ごしました

だんだんともっと弱っていくんだけど、意識はとてもしっかりしていたし
いくらからだが弱っても、娘の家でしっかりと水を自分で飲むし(このころは、皿を手で娘が持ち上げて少し傾けてあげると、立ち上がってゆっくりだけど確実に自力で飲みました)、立ち上がってブルブルって、わんこがよくやるしぐさも見せてくれました

立ち上がるとふらふらで、からだは倒れそうなのに、4本の脚はしっかり床につけてブルブルしたり、しばらく立ってたりできてました

↓連休中娘の家で


(娘の家にいる時は、逆にわたしのトレーナーを)




娘に抱っこされて幸せそうに笑ってるモカ↓





連休明けからは、またうちで↓
さらに弱っていくけれど、やっぱり意識はしっかりと
モカ、幸せそうな顔してくれてる

5月6日の15時ころに、うちに戻しました

翌日から娘が仕事なのでうちで夜中もしっかりと見れるようにと・・

娘が連れてきた時↓

口の左のほう、
舌がでかかってるので、唇が開いてきています

でも、落ち着いた優しい顔してます


↓娘に抱っこされて




夜に私が抱っこ↓
やっぱり笑ってる






写真を撮ってモカを寝かせて洗い物などしていたところ、20時半に状態が急変しました

ぐったりとうつ伏せになって、舌先が少し出てきて目も閉じかけていました

すぐに抱き上げて、モカをひざに抱いたまま車を運転して娘の家に向かいました


「もしかしたら、途中でモカが息たえるかも?」

と思いました


でもわたしは

「それでもいい
モカはわたしが〇〇〇の家に向かうことを絶対に感じているはず

だから、もし途中でモカの息が絶えたとしても、モカはわかっている・・
で、そのまま〇〇〇の家にモカを必ず届ける

だって、もし途中でそうなってもモカの心はしばらくは、きちんとモカの体内に宿っているはずだから」

娘の家に到着した瞬間(自宅出発時と変わらず)↓
写真だけ見ると悲壮な感じがするかもしれませんが、
モカの意識はあります



娘宅に到着したモカの意識はさらにしっかりしてきました

やっぱりや
モカはわかってるし、喜んでる

わたしも子猫「中」の時に、同じようなことがありました


モカを連れてきてよかった


翌日から仕事が始まる娘宅に、留守の間できるだけいるようにしました

5月7日↓娘の留守にモカの世話に行き
モカの口を湿らせてあげるのに

「ガーゼを準備すればよかった」と思ったけど

「そうや キッチンペーパーでやってみよう」

と、キッチンペーパーをしっかりと濡らして
モカの口に塗ると
モカもすこーし口を動かしてくれました

「ほんまにこの子はすごい」

5月7日昼間↓

モカ、頭をそーっと撫でると
ちゃんとわかってます




わたしが娘宅に行く前と帰った後の朝晩、娘から連絡がありました

5月7日夜

「もーちゃんなあ すごいでえ
あたしが台所で用事してたらなあ
あたしのこと、目で追ってんねん

もーちゃんはちゃんとわかっとうわ」

わたし
「うん そうやなあ
モカみたいな子は初めてやわ」


そして8日の朝に娘から電話があり、夜中の3時半くらいに旅立ったということでした


娘によると、モカは7日夜娘が寝ようとすると

「クーンクーン」と、はっきりとした声で鳴き始め、隣で寝ていた娘が撫でると鳴き止む・・

撫でた手が止まると鳴きだす・・・

かなしげでは無く
はっきりした声で鳴き、撫でるとなきやむので、たぶん甘えているようだと

姿はこんなに弱弱しいのに・・と、娘は驚いたそうです


それが延々と続き、娘はうとうとしながらも撫でてたそうです

3時半頃に、気づけばモカが亡くなっていた・・と


これを聞いて、また

「モカ、ほんまにすごいな・・・と」


モカはその後娘のふとんの中で翌晩も一緒に寝て、うちに連れてきました







モカを保護してから約1年が経ちます

モカ、わたしや娘が出かけるときはいつも

「タタタタ」と玄関まで見送りに来ました

とっても不安そうな顔で


この子らは、人間の赤ちゃんとおんなじ

人間がいたわってあげないといけない


この「あげる」という言い方は、とてもエラそうに聞こえますが

わたしは、「人」対「人」も「人」対「動物」も、対等でないといけないと思います

親子にしろ
教師と生徒にしろ
人と動物にしろ

どちらが上でもない

対等


今の社会はそれができていないと思います

だから
人間が上と思っているから

野生動物をバンバン殺したり

犬や猫を「殺処分」すべきと言ってみたり


人間って、そんなエラそうなもんじゃあない


モカはみんなのお手本だ

その瞬間を迎えるにあたって

理想にすべきお手本を見せてくれた


人間社会も、さいごの時を施設で迎えるとか
ほんとは間違ってる

家族が支えるべき

その家族って、単に一緒に住んでる人とか
血縁関係ってことじゃない


もっと広く深い意味で・・・

純粋に弱い命を助けて支えることができる人と
そして支えられる人

どちらが上でもなく対等

そして動物たち


こういう人と動物の集まりが、わたしは「家族」だと思う

モカはたぶん

これはわたしの考えですが


次、何かに生まれ変わってくるのだと思う

また犬なのか・・人間なのか・・・

それはわからないけれど


だからこれは

モカが次に生まれ変わるための

大切な出発だと思う


だからこれは

「モカの門出」


元気に行進するように出発する

モカの門出


そのモカの門出が

スムーズにいくように
支えてくれた娘に感謝


娘とわたしに対し
かけがえのない学びをくれたモカに感謝


たったひとつしかない
かけがえない命を持ち生まれ

わたしたちに多くの学びをくれる
たくさんの動物たちに感謝し

学びを結果につなげていくことに
精進していきます


全ての生命を尊ぶ会

武田弥生





















0 件のコメント:

コメントを投稿