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いじめ世代が大人になった
陰湿ないじめが問題になり始めたのは、1986年からです。中野富士見中の鹿川くんがいじめを苦にして自殺して、それから連日中高生の誰かが自殺するという情況が続きました。マスコミが取り上げ始めたのがこの年ということで、実際はもっと以前から始まっていたはずです。
例えば、1986年の時点で十八歳だった人は、今、三十二歳になっている訳です。いじめ世代が人の子の親になり、教師になりしている訳です。
そこで何が起こっているのか。想像してみたいと思います。あくまで想像ですので、具体的なモデルはありません。悪しからず。
先ず、最近問題になっている学校に対する不信感の問題。私は、いじめ世代の親には、学校に対する根強い不信感があるはずだと思っています。
学校内でのいじめに対する対応に、不満を持った生徒は多かったはずです。いじめられても親身になって対応してくれなかった。不用意な対応で、逆にいじめを煽る結果になった。ひどい時には、葬式ゲームの色紙に担任が書き込みをしているなど、生徒と一緒になっていじめを行っていた教師も居ます。
いじめはいじめられる側に問題があると考えている教師は、いじめをしている生徒は野放しにし、いじめられる側の生徒ばかりを責めます。曰く、いじめられないように自分を変えろ。いじめっ子と友達になってもらえるように努力しろ。かつていじめられていた生徒が大人になって、こういう教師に対するイメージから教師を信用できないのは当然です。
ならば、いじめていた側の生徒は教師を信頼するのか。信頼していない人が多いのではないかと思います。たまたま自分はいじめる側にいたとしても、いつ自分がいじめられる側に回るかという恐怖はあったでしょうし、その時はこの教師は当てにならないと思っていたはずですから。
教師の中には、いじめを教育的手法として利用している者が居ます。問題児である生徒に対して、いじめが起こるようにしむけていくのです。
具体的に言うと、その生徒を褒めない。褒めるべき場面があったとしても、流してしまう。逆に、叱るべき局面では他の生徒よりもきつめに叱る。
こういうことを繰り返していると、クラスの中でその生徒が何時も叱られているような雰囲気になってきます。だんだんと、友達同士の間に、その子を軽んじる雰囲気が拡がってくる。やがて、その子に対するいじめが始まります。
断っておきますが、教師によるいじめの誘導の話は実話です。私が以前勤めていた塾で、複数の元教員がいじめ誘導を行っていました。
ですが、今この文章を読んでいる教員の方は、真似しないで下さい。以前ならこれでいじめが起こったのですが、今は学級崩壊が起こります。以前なら問題児から離反して大半の生徒が教師の側に付いたのですが、今は大半の生徒が問題児の方に付いて教師から離れていきます。
大人になったいじめ世代について気になる二番目の問題は、家庭のしつけの中にいじめの手法が交じってこないかということです。虐待死した子どもがされていたことで、これはいじめの手法だと思うことがよくあります。中高生でも自殺したくなる仕打ちを受けて、死にますよ、乳幼児は。
教師が生徒に対していじめ的な手法を使うというのも気になります。上履きのかかとを踏む生徒を指導するために、生徒の上履きの中に画鋲を入れた女性教員が居ましたが、このニュースを初めて聞いた時は、あ、やりやがった、と思ったものです。
大半の内容は、私の単なる妄想に過ぎません。ですが、その妄想が現実のものになっていないかどうか、注意をしておくに越したことはあるまいと思います。
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