香港のオーシャンパークは6日、10年がかりで試行錯誤を重ねてきたジャイアントパンダのオスとメスの自然交配に成功したと発表した。同パークは新型コロナウイルスの流行を受けて休園中。2頭はプライバシーを必要としていたらしい。
自然交配に成功したのはメスの「インイン」とオスの「リーリー」。人工授精よりも自然交配の方が妊娠する確率は高いとして、同動物園は赤ちゃん誕生に期待を寄せている。
オーシャンパークは新型コロナウイルスの流行を受け、1月下旬から休園していた。ジャイアントパンダは3月から5月にかけて繁殖期を迎えるが、2頭の間に繁殖期特有の行動が見られることに、係員が気付いた。
3月下旬以来、インインは水の中で遊んで過ごす時間が増え、リーリーは自分の飼育舎の周りでマーキングしてにおいを残し、インインのにおいがする場所を探していた」という。
赤ちゃんが誕生するかどうか判断するのはまだ時期尚早だが、係員はインインの体や行動の変化を注意深く見守っている。
「もしうまくいけば、ホルモンレベルの変動や行動の変化といった妊娠の兆候が、早ければ6月下旬にも観察できるかもしれない。ただしインインの仮性妊娠の可能性も常にある」(同パーク)
ジャイアントパンダは絶滅の恐れがある種に指定されており、野生のパンダは1800頭前後しか残っていない。
ジャイアントパンダの妊娠期間は72~324日。同パークは、インインの状態について詳しいことが分かった時点で発表するとしている。
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