2022年7月22日金曜日

はあ〜

自分ちゅうもんを、しっかり持たな→日本のお金を韓国のお父様に運ぶ使命  '88年10月30日、韓国ソウルで行われた6500組の合同結婚式に参加したA子さんの場合――。  東京で、貿易関係の会社のOLをしていたA子さんは当時23歳。入信のきっかけは、信頼していた友人から「ビデオを見に行こう」と誘われたこと。最初は統一教会や文鮮明氏の名前は一切出ず、研修が最終局面に入ってから初めて知らされた。入信してからはホームやトレーニングセンターで合宿生活を始めた。 「会社を辞めアルバイトをしていたんですが、10万円程の給料は全部献金していました。教会側からもらった小遣いは月に1万2千円。私の場合、霊の子(獲得する信者)を3人作り、1週間の断食をしていたのですが、合同結婚式に行けることが分かったのは出発の3日前でした。その時、給与明細書のような細長い紙を渡されたんですが、そこには“祝福番号”と相対者(配偶者)の名前、所属教会、年齢が書いてありました。経歴など書いてなかったし、写真も付いていなかった。私の相対者は韓国人でした。幹部の人に“日本は経済の使命がある。お金を使って世界の為にならなければならない。韓国は主の国、そこへ嫁に行くということは、王子様のもとに乞食か犬を、もらっていただくようなもの。向こうへ行ったらいつ帰れるか分からない。日本のお金をお父様(文鮮明氏のこと)のもとへ運んでゆくのは日本の女性の重要な使命なんだ”と言われました」 初対面の相手と結婚  A子さんたちのグループは、出発前にそれぞれ教会から現金50万円入りの封筒を渡されたが、韓国の税関を通った後で全て回収された。韓国への送金手段に使われたのである。この50万円と別にA子さんは10万円を教会から支給されたが、この時、担当者は「相手がひどい人の場合、強姦も含めてどんなことがあるかわからないので、そんな時の帰国費用にするように」と話したという。A子さんが成田空港からソウルに着いたのが'88年10月28日。式場となったメッコール(麦から作る清涼飲料水)工場で、その日は“ギョーザ寝”と呼ばれる雑魚寝。翌日の午前中、番号が呼ばれ相手の写真をもらい、午後、初めて相手に会った。 「マイクロフォンで自分の番号が呼ばれたので急いで行くと、相対者が立っていました。見た瞬間“タイプじゃないな”と思ったんですが、そう考えることは誤っていると自分を抑制しました。相手が悪い時は、信仰が足りない自分に非があると教えられていましたから」  式後1週間は、A子さんは現地の信者の家に集団で相手と共に泊まった。 「その1週間後は聖別期間といって性関係をもってはいけない期間で、握手ぐらいはいいがベタベタしてはいけないと言われていました」  この後、A子さんは韓国の統一教会に配属され、朝は掃除、昼は韓国語の勉強、残りは戸別訪問をして布教活動を行うという生活を続けた。夫婦生活はなかった。観光ビザが切れる前に、彼女は一人で、一時日本に帰国して入籍したが、帰国前、幹部に「日本で100万円の献金と霊の子3人を勝利(獲得すること)してきなさい」と指示された。  2カ月後、A子さんは再び韓国へ。 「(教会の日刊紙)世界日報の配達と拡張をしました。教会での住み込み生活。月3万~5万ウォン(約6千~1万円)の小遣いをもらっていました。相対者とは月に3、4回会っていました。結婚生活というのはありませんでした」  A子さんは式の前に、「自分の意思で参加しました」という誓約書に署名捺印している。が、「全て上から命令されたことです」というA子さん、教会を辞めた現在、結婚自体が「無効」と考えている。 デイリー新潮編集部

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