2020年4月1日水曜日

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竹田氏はJOCとIOCの役職を昨年辞任、疑惑については明確に否定しており、支払った金額は正当な招致活動の費用であったと主張している。また、同氏の弁護士によると、竹田氏は高橋氏に、ディアク氏に対するロビー活動を指示したことはなく、ディアク氏に高橋氏から贈られた土産についても認識していなかったと語った。同弁護士は「竹田氏はそのようなことを一度も承認していない」と述べた。  
ディアク氏の弁護士は「東京またはリオ五輪の関係者から(ディアク氏は)全くお金を受け取っていない」と話している。 
<森元首相の団体にも資金> 
ロイターの取材により、招致委員会は森喜朗元首相が代表理事・会長を務める非営利団体、「一般財団法人嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」にも約1億4500万円を支払っていることが明らかになった。  
招致委が高橋氏、および組織委会長でスポーツ界に強い影響力を持つ森氏の団体に行った資金の支払いは、ロイターが確認した同委のみずほ銀行の口座記録に記載されている。この銀行口座の記録は日本の検察がフランス側に提供した。仏検察の捜査関係者によると、高橋氏や森氏の団体に対する支払いについては、これまで聴取を行っていない。 
高橋氏に招致委が支払った資金や森元首相の嘉納治五郎センターによる招致活動などについて、組織委は関知していないとしている。森氏自身はロイターの質問に答えていない。 
また、IOCは個別の団体間で支払われた資金やIOC委員への贈答品については認識していないとしている。 
招致委によるこれらの資金の支払いについては、日本の月刊誌「FACTA」が最初に報じた。  
日本政府はロイターの質問に対して「コメントを差し控えさせていただきたい」(西村明宏官房副長官)と回答。日本政府としての説明責任については「招致活動の主体となっていたJOCおよび東京都において説明を行うべきものと考えている」(同)と述べている。東京都のコメントは得られていない。 

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